第21回薄れゆく聞き手の反応、語り部やめた88歳 「時代違い過ぎるのか」

つむぐ 被爆者3564人アンケート 伊藤芳美さん(88) 取材に応じる伊藤芳美さん=2025年7月11日午後1時23分、福岡市早良区、坂本純也撮影  「『関係ない』という気持ちを感じる。日本で戦争は二度と起きないと思って [...] The post 第21回薄れゆく聞き手の反応、語り部やめた88歳 「時代違い過ぎるのか」 appeared first on Japan Today.

第21回薄れゆく聞き手の反応、語り部やめた88歳 「時代違い過ぎるのか」

つむぐ 被爆者3564人アンケート 伊藤芳美さん(88)

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取材に応じる伊藤芳美さん=2025年7月11日午後1時23分、福岡市早良区、坂本純也撮影

 「『関係ない』という気持ちを感じる。日本で戦争は二度と起きないと思っているのかな」

 福岡市の伊藤芳美さん(88)は3年前、長く続けてきた被爆体験の語り部の活動から身を引いた。数多くの小中学校で平和の尊さを伝えてきた。しかし、言葉をいくら重ねても「体験していない人にはわからない」。いつしかそんな思いが芽生えていた。

 今回のアンケートでも被爆者の思いが次世代に伝わっているかとの問いには、「あまり伝わっていない」と回答した。

【3社合同企画】つむぐ 被爆者3564人アンケート

原爆投下から80年。朝日新聞、中国新聞、長崎新聞の3社は合同でアンケートを行いました。被爆者たちが私たちへ託した言葉をみる。

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伊藤芳美さんはアンケートに、被爆者の体験や思いが次世代に「あまり伝わっていない」と回答した

 長崎市で生まれた。両親と3人の兄を持つ末っ子。原爆投下時は小学3年生だった。爆心地から約3キロの夫婦川町で被爆した。近所の家に子どもが集められて勉強していたところだった。2階にいたが、閃光(せんこう)とともに階下に吹き飛ばされた。

  • 【詳報】被爆80年、アンケートに託された3564人の思い

 幸いにもけがはなかった。自…

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