生きるとは無駄や回り道ばかり 忘れっぽい作家が梅仕事に思うこと

小説家・小野碧の回り道しかしてない 小説家・宇野碧の「回り道しかしていない」  先日、引っ越しをした。「同じ町内やし、うちそんなにモノないし楽勝やろ」と引っ越し当日の2週間くらい前まで悠長にかまえていたら、去年引っ越しを [...] The post 生きるとは無駄や回り道ばかり 忘れっぽい作家が梅仕事に思うこと appeared first on Japan Today.

生きるとは無駄や回り道ばかり 忘れっぽい作家が梅仕事に思うこと
写真・図版
小説家・小野碧の回り道しかしてない

小説家・宇野碧の「回り道しかしていない」

 先日、引っ越しをした。「同じ町内やし、うちそんなにモノないし楽勝やろ」と引っ越し当日の2週間くらい前まで悠長にかまえていたら、去年引っ越しをした妹に「引っ越しを甘く見すぎている」と警告された。

 その通りだった。詰めても詰めても終わりがなく、日に日に追い詰められて笑顔がなくなっていった。知らない間に誰かが新たにモノを置いていっているのではないか、と疑いだしたほどだ。

 特にうんざりしたのは、梅酒や梅干しを漬けた保存びんだった。赤いフタの、5リットルや8リットルの重いびん。梅酒や梅干しを漬けっぱなしでそのまま忘れて放置していたものが、何年分も次々に出てきた。かさばるし重すぎるので段ボールに詰めることもできず、自分で運ぶしかない。ストレスだった。

 しかも年季が入ったものは…

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