ミャンマー拠点詐欺、リクルーターか　かけ子勧誘、渡航手配の男逮捕

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　ミャンマーを舞台にした国際的な詐欺事件で、愛知県警は「かけ子」を勧誘する「リクルーター役」とみられる男を詐欺容疑で逮捕し、7日発表した。2月に保護され、帰国した名古屋市瑞穂区の高校生の少年（16）=詐欺容疑で逮捕=が現地に渡航する手配をしていたという。

　逮捕されたのは、住居不定、無職丸杉龍実容疑者（31）。県警によると、丸杉容疑者の逮捕容疑は、少年らと共謀し、1月、米国滞在中だった三重県鈴鹿市の男性の携帯電話に、「マネーロンダリングで逮捕状が出ている。潔白を証明するために金が必要」などと警察官などをかたり、ミャンマーからうその電話をかけ、現金990万円を振り込ませ、詐取したというもの。県警は丸杉容疑者の認否を明らかにしていない。

　県警はこれまでに、現地から詐欺の電話をかけたとして、少年のほか、同じ詐欺拠点にいた石川翔紀（32）、谷地智成（22）の両容疑者=ともに詐欺罪で起訴=を逮捕している。

　丸杉容疑者は、少年とインターネット上で知り合い、秘匿性が高い通信アプリ「テレグラム」でやり取りする中で、昨年11月、「海外でプログラミングを学べる。技術を伸ばせる仕事がある」と勧誘。複数回面会し、渡航の段取りを教え、パスポートの取得を指示。少年は昨年12月にタイ経由でミャンマーに入国していた。

　丸杉容疑者はかけ子の航空券の手配や、空港への車での送迎などもしていたとみられる。県警は、丸杉容疑者が「海外に仕事がある。高収入を得られる」などとうたってインターネットでかけ子を勧誘し、現地に送り出す役目を担っていたとみている。県警は、少年らの他にも、丸杉容疑者の勧誘で渡航したかけ子がいたとみて捜査を進める。