サラブレッド育成、インド人が頼り 家族で日高へ「一族養う覚悟」
馬が過ごす馬房の様子を気にかけるアラムさん=2024年11月28日午前11時8分、北海道浦河町、鈴木優香撮影 Be Ambitious!:7 リズワン・アラムさん インド→浦河町 日本を代表するサラブレッドの産地・北海 [...] The post サラブレッド育成、インド人が頼り 家族で日高へ「一族養う覚悟」 appeared first on Japan Today.
Be Ambitious!:7 リズワン・アラムさん インド→浦河町
日本を代表するサラブレッドの産地・北海道浦河町は、住民の30人に1人がインド人だ。スパイスを売る食材店があり、町内ではヒンディー語の母子手帳も手に入る。いったいなぜ?
「三嶋牧場」で働くリズワン・アラムさん(32)の朝は早い。午前4時に起床し、仕事を始める。厩舎(きゅうしゃ)の清掃、ブラッシングや餌やりが落ち着くと、担当する生後1歳半ほどの育成馬の背中に乗る。
馬に走ることの楽しさを教える。それが騎乗員であるアラムさんの仕事だ。
昼休みには、厩舎近くの寮へと戻り、家族と一緒にごはんを食べる。同郷の仲間も多い。休みの日には、インドの国民的スポーツともいわれるクリケットをして過ごす。
日本人とのコミュニケーションは片言の英語。インド人の同僚が通訳して母語で説明してくれることもある。
トレーニングマネジャーを務める藤井健太さんは、「一族を養っていく覚悟を感じる。お国柄なのか、目上の人をリスペクトしてまじめ。横のつながりが強く、互いに面倒を見ながら、仕事をしてくれる」と語る。
故郷はインド北部に位置し、国内でも最も貧しい州の一つであるビハール州。北部は馬に乗ってスティックで球を打つスポーツ「ポロ」が盛んな地域で、馬に関わる仕事をする人も少なくない。
アラムさんも15歳で、この世界に入った。カタールで9年ほど騎乗員として働き、2022年に日本へやってきた。浦河に来ていた友人に「給料も2万~3万あがる。ちょっと寒いけど良いところ」と聞いたからだ。
競走馬の8割を生産する北海道日高地方。中でも浦河は、明治時代に国の育成牧場ができたことをきっかけに、昭和のスーパースターである五冠馬「シンザン」を生んだ一大産地だ。
だが、ここ十数年で、競馬に携わる人手不足が加速。東南アジアやアフリカから技能を持った騎乗員を呼び寄せ、雇用するようになった。
夢をかなえたい。パッションを追い求めたい……。そんな思いで、海の向こうから北海道にやってきたYOUたち。次回は日本のラーメンの麺のおいしさに魅せられた中国出身の女性の物語です。1月23日午後6時、配信予定です。
- 大谷翔平もフォローするウガンダ選手 稼ぎたい!プロめざし旭川へ
- 台湾から知床へ 流氷の美しさに心奪われ 漁師と結婚、自然ガイドに
- 「愛する妻の母国、日本で」パリの流儀貫く 昭和っぽい仏パン職人
特にインド人騎乗員は、働き…
The post サラブレッド育成、インド人が頼り 家族で日高へ「一族養う覚悟」 appeared first on Japan Today.