静岡の竜巻は「国内最強クラス」 風速75メートルと推定 気象庁

静岡の竜巻は「国内最強クラス」 風速75メートルと推定 気象庁
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商業施設の駐車場には、突風でひっくり返ったとみられる車が残されていた。奥の倉庫では、外壁の補修作業が始まっていた=2025年9月8日午前10時30分、静岡県吉田町神戸、戸村登撮影
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 台風15号に伴い、静岡県内で相次いだ突風について、気象庁は8日、現地調査の結果、牧之原市から吉田町にかけて発生したのは竜巻で、風速は約75メートルと推定されると発表した。竜巻の強さを示すスケールでは6段階で3番目の強さに該当し、国内で確認された竜巻としては「過去最強クラス」という。また、掛川市の突風も竜巻の可能性が高く、風速は約55メートルと推定、6段階で4番目の強さにあたるという。

 気象庁によると、6日から牧之原市などで職員が現地調査をした。電柱が倒れたり、トラックが横転したりした状況から、風の強さを推定したという。台風の進路や局地的な積乱雲の発達などの条件が重なって「10年に1度の珍しい事例が発生した」という。

住宅被害は1336棟に

 住民らは8日も被害を受けた家屋などの片付けに追われた。静岡県の8日午後2時現在のまとめによると、竜巻などの突風や大雨の影響で、牧之原市と吉田町を中心に重軽傷者は89人、住宅の被害は一部損壊も含めて牧之原市で1044棟、吉田町で98棟など7市町で1336棟。このほか、住宅の浸水被害は307棟にのぼる。被害が大きいとして、県は同日、災害対策本部を設置した。牧之原市によると、8世帯21人が避難所に身を寄せている。

 静岡県内では一時、2万戸以上が停電していたが、順次復旧し、中部電力によると、8日午後4時半すぎに復旧工事をすべて終えた。牧之原市と吉田町で電柱40本が倒壊し、10本が傾き、電線500本が損傷するなどしたという。

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