「女性も歴史の主役になれる」 済州4・3事件を描いたチ監督に聞く

 韓国南部の済州島(チェジュド)で、1947年から54年にかけて起きた「済州4・3事件」を題材にした韓国のドキュメンタリー映画「済州島 声たち」が11月7日から、ポレポレ東中野(東京都中野区)などで全国順次公開されます。

 事件は朝鮮半島の南北分断を背景に起き、武装蜂起とその鎮圧の過程で推定2万5千~3万人が犠牲になったとされています。チ・ヘウォン監督は、心に深い傷を負った女性たちの証言を通じ、「女性が歴史の主役になれることを知ってほしい」と語ります。

  • 語られなかった女性たちの「済州4・3事件」 証言追う韓国映画公開

 ――主な証言者は事件を生き延びた4人の女性です。

 4人のうち2人は、今回初めて事件について証言しました。

 キム・ウンスンさんは、(48年12月に多数の住民が殺害された)兎山里(トサンリ)事件の生存者です。

 「事件を話せば、母が倒れてしまう」と心配し、ウンスンさんに会わせなかった息子を6カ月かけて説得しました。

写真・図版
韓国のドキュメンタリー映画「済州島 声たち」のチ・ヘウォン監督。2026年11月7日から、ポレポレ東中野(東京都)などで全国順次公開される©2024 STORYON Co.,Ltd.All rights reserved.

 初めて会った時は事件に触れず、農業などの話をしました。2度目の面会で済州の暮らしについて聞くうちに、ウンスンさんは事件を思い出し、体を震わせました。

 言葉は多くありませんでしたが、約70年ぶりに事件の記憶を体で表現しました。

 海女のホン・スンゴンさんも今回、初めて事件について語りました。

 当時、女性への性暴力を懸念した親から、早婚を強制されました。望まない結婚だったので、夫が生きている間は、事件のことを語るのが難しかったのです。

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「心の傷を話すこと、人生を整理する大きな助けに」

 ――4人の心情についてどう理解しましたか。

 心の傷について話すことは…

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