米国が中東から離れられないわけ イスラエル元駐米大使の視点

2025年1月6日、テルアビブ近郊で取材に応じるイスラエルの元駐米大使ダニー・アヤロン氏  パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘は1年3カ月余りで、停戦と段階的な人質解放の合意に至りました。激変が [...] The post 米国が中東から離れられないわけ イスラエル元駐米大使の視点 appeared first on Japan Today.

米国が中東から離れられないわけ イスラエル元駐米大使の視点
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2025年1月6日、テルアビブ近郊で取材に応じるイスラエルの元駐米大使ダニー・アヤロン氏

 パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘は1年3カ月余りで、停戦と段階的な人質解放の合意に至りました。激変が続く中東は第2次トランプ政権下でどこへ向かうのか。イスラエルの元駐米大使、ダニー・アヤロン氏に聞きました。

 ――米国は「シェール革命」で世界最大の原油生産国になっています。中東から輸入する必要はなくなっているのでは。

 たしかに米国は原油を自給自足できますが、原油価格は中東情勢によって大きく左右されるので、中東危機によって原油価格が上がれば、米国内のインフレにも直結します。そのためにも、中東に関与しないわけにはいかないのです。

 ――イスラエルの防衛も、米国が中東に関わる大きな理由となってきました。トランプ政権ではどうでしょうか。

 世界は今、冷戦に逆戻りしつつあります。米国をはじめとする西側諸国には民主主義というイデオロギーがあります。これに対し、中国、ロシア、イランといった国々は自国の影響力の拡大のために協力し合う関係にあります。

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