新日本プロレス棚橋弘至 「逆境」と全力で向き合ったから見えた道

棚橋弘至さん=東京都港区、高木忠智撮影  プロレス冬の時代から新たな黄金期へ、V字回復の道を牽引(けんいん)してきた新日本プロレスの「エース」棚橋弘至さん。その生き様のキーワードは「全力」と「逆境」だ。高校時代の野球部で [...] The post 新日本プロレス棚橋弘至 「逆境」と全力で向き合ったから見えた道 appeared first on Japan Today.

新日本プロレス棚橋弘至 「逆境」と全力で向き合ったから見えた道
写真・図版
棚橋弘至さん=東京都港区、高木忠智撮影

 プロレス冬の時代から新たな黄金期へ、V字回復の道を牽引(けんいん)してきた新日本プロレスの「エース」棚橋弘至さん。その生き様のキーワードは「全力」と「逆境」だ。高校時代の野球部で培った集中力を武器に、今も自分自身と闘い続けている。

野球部時代の監督の教え、いまに生きる

  この10月で1999年のデビューから26年、そして来年1月4日に、最後の試合を迎えます。長いような、あっという間のような。プロレス人気低迷期を含めて厳しい時代もありましたが、「苦しかった」という思い出はないんです。

 自分の好きなことが仕事になって、負けて悔しいときもありますが、闘い終わった後の充実感を大事に毎日を過ごしてきました。日々全力を続けてきたら、いつのまにかそれがベースになって、いつのまにか今日まで続いてきた、そんな感覚です。

 長くリングに立ち続ける中で、基本的な生活のルーティンはほとんど変わっていません。

 2023年12月からは社長となり業務も増えましたが、現役選手である今は、朝起きてトレーニングして、試合して、の繰り返しです。筋トレのワークアウトも大事な習慣で、コロナ禍前の10年くらいは、年間300ワークアウトをずっと続けていました。

 週に換算すると、週5、6回は種目を変えながらワークアウトを続け、お風呂に入ると全身筋肉痛。試合で勝った負けた、とか、仕事でうまくいかなかった、とか、気持ちって上がり下がりがあるじゃないですか。でも、トレーニングは常に充実感を与えてくれる。良い練習ができたら、「ああ、良い日だったな」って終えることができる。自分をリセットしてくれるのが、トレーニングですね。

 僕は筋肉万能説を唱えているんですが、トレーニングは性別や年齢問わず、それぞれに合った方法でみんなやった方がいいと思います。身体を鍛えると、自分の身体を知ることができる。食べ物や睡眠時間の大切さを考えるようになれます。

 僕は幸運なことに、高校時代の野球部の監督がそういったことを教えてくれました。冬場のトレーニングでは、体育倉庫でウェートトレーニングやスクワットをやって、座学もあってたんぱく質、ビタミンとかの栄養素についても勉強しました。自分の身体を知って練習メニューを考える習慣は、そのときから続いています。

向かい風でも、全力で走る

 野球部では2番手ピッチャー…

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