急増する外国ルーツの高校生、進学で課題 大学など集いガイダンス

急増する外国ルーツの高校生、進学で課題 大学など集いガイダンス
写真・図版
ネパール語など多言語で書かれた進学ガイダンスのチラシ

 大阪府内の高校で、日本語指導が必要な外国ルーツの生徒が急増している。学力があっても、言葉の壁などで進学の可能性は狭められがち。そんな生徒たちのために、特別な入試や入学後のサポートをしている大学を集めた進学ガイダンスが9月20日、大阪市生野区で開かれる。

 日本で働く外国人の増加に伴い、日本の学校に通う外国出身の児童・生徒が増えている。特に最近は、母国で中学卒業まで過ごして来日する子どもも多い。大阪府教育庁によると、日本語指導が必要な府立高校生は、コロナ禍後に急増しており、2022年度の405人から今年度は768人になった。

 府立高8校には、小学4年以上で来日した生徒のために母語による作文などで選考する特別入試がある。だが、大学入試では日本で生まれ育った受験生と同じように扱われるのが一般的だ。言葉のハンデが大きいだけでなく、そもそも大学や入試の仕組みについて十分理解していない生徒が多いのも実情だ。

 そうした外国ルーツの生徒のため、大阪経済法科大は24年度から、面接と調査書で選考する特別選抜や入学前教育の制度を設けた。神戸市などにキャンパスがある関西国際大も特別な入試制度をつくり、入学後のケアにも力を入れている。

 NPO法人「IKUNO・多文化ふらっと」が20日に主催する進学ガイダンスは、両大学を含め計12校の大学・専門学校の担当者が集い、それぞれ入試や奨学金などについて説明するほか、個別の相談にも応じる。中国語、ベトナム語、ネパール語などの通訳もいる。

 会場は、いくのパーク(大阪市生野区桃谷5丁目、旧御幸森小学校)体育館で、午後1時開始。問い合わせは同NPO(06・6741・1123)へ。

The post 急増する外国ルーツの高校生、進学で課題 大学など集いガイダンス appeared first on Japan Today.