富士山、静岡側で弾丸登山減「規制に効果」 山梨との違いになお課題

富士山、静岡側で弾丸登山減「規制に効果」 山梨との違いになお課題
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登山道の冬期封鎖のため、ゲートがバリケードで封鎖された=2025年9月10日午後5時、富士山須走口5合目、吉村成夫撮影
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 富士山の夏山シーズンが10日、終わった。静岡県が今季から、山梨県と足並みをそろえて条例による登山規制を導入したことで、夜通し登る「弾丸登山」が急減するなど効果が表れた。一方、山梨県側とは開山日や規制の内容に違いがあり、登山関係者から「一山二制度」の解消を求める声はなお根強い。

 県側の登山道3ルート(富士宮、須走、御殿場)はこの日早朝から、下山する登山者で混雑した。午後5時には、5合目などにバリケードが設営され、冬期閉鎖に入った。

 須走口5合目では、下りてくる登山者は大半が外国人だった。フランス人のバティスト・ハソンさん(21)は留学で3日前に来日したばかり。「天候の変化に富み、純粋で印象的な登山だった」と語り、規制については「この神聖な場所を尊重しない観光客を制限できる。いいアイデアだ」と好意的だ。

 登山規制は、弾丸登山や軽装登山による遭難を防ぐのが目的だ。入山料4千円の納付とアプリでルールの事前学習が義務化され、夜の入山が制限された。

 今季の県内は弾丸登山が激減し、9日現在で遭難による死者も出ていない。鈴木康友知事は8日の会見で、「一定の効果があった」と述べた。

 規制によって登山者が急減す…

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