異例の米軍事パレード 元陸将「トランプ氏の軍私物化進めば反発も」
2025年6月14日、米ワシントンで開かれた陸軍創設250周年を祝う式典に出席したトランプ大統領=ロイター 米首都ワシントンで14日、米陸軍創設250年を記念したトランプ政権による軍事パレードが行われました。首都での軍 [...] The post 異例の米軍事パレード 元陸将「トランプ氏の軍私物化進めば反発も」 appeared first on Japan Today.

米首都ワシントンで14日、米陸軍創設250年を記念したトランプ政権による軍事パレードが行われました。首都での軍事パレードは、湾岸戦争での勝利を記念した1991年以来、34年ぶりです。当日はトランプ大統領の79歳の誕生日でもありました。陸上自衛隊東北方面総監を務めた松村五郎元陸将は「トランプ氏による軍の私物化が一線を越えた場合、軍からの反発が一気に噴出するだろう」と指摘します。
――軍事パレードには本来、どのような意味があるのでしょうか。
軍事パレードを行う4つの理由とは
大きく分けて四つの理由があります。最も大きな理由は国民の士気高揚です。愛国心を盛り上げ、政府の求心力を高める効果があります。2番目は軍隊への国民の支持を得ることです。3番目は自国の兵器を見せることで対外的な抑止力を高める狙いがあります。ロシアや北朝鮮のような権威主義国家には、4番目の理由として、政府の権威を示して国民の反乱を抑える目的があります。
――米国ではパレードと同じ日に各地で抗議デモが起きました。
観閲式や軍事パレードは、もともと軍を支持する人がより熱狂的になる点でプラス効果がありますが、軍に良い感情を持っていない人や無関心な人をひきつけず、むしろ反発を買うマイナス効果が指摘されています。
陸海空自衛隊も過去、毎年観閲式をしていましたが、現在は陸海空がそれぞれ3年に1回実施するやり方に変わっています。防災訓練や災害派遣などを通じ、「自衛隊は怖くない。守ってくれる存在だ」と理解してもらう方が効果的です。
【連載】読み解く 世界の安保危機
ウクライナにとどまらず、パレスチナ情勢や台湾、北朝鮮、サイバー空間、地球規模の気候変動と世界各地で安全保障が揺れています。現場で何が起き、私たちの生活にどう影響するのか。のべ350人以上の国内外の識者へのインタビューを連載でお届けします。
――軍事パレードでは米戦車…
The post 異例の米軍事パレード 元陸将「トランプ氏の軍私物化進めば反発も」 appeared first on Japan Today.