全国学力調査、全体結果を先行公表 県別の「ランキング」懸念に配慮
学力調査の結果が返却され、振り返りを行う小学6年生たち 小学6年生と中学3年生が受けた今年度の全国学力調査の結果を14日、文部科学省が公表した。教科ごとの平均正答率について、文科省は難易度が毎回違うため単純比較はできな [...] The post 全国学力調査、全体結果を先行公表 県別の「ランキング」懸念に配慮 appeared first on Japan Today.

小学6年生と中学3年生が受けた今年度の全国学力調査の結果を14日、文部科学省が公表した。教科ごとの平均正答率について、文科省は難易度が毎回違うため単純比較はできないとしているが、国語、算数・数学、理科の全教科で前回より低かった。
調査は4月にあり、国公私立の小6約96万人、中3約90万人が参加した。
結果は例年、都道府県別の平均正答率なども含めて7月末に1回で公表してきた。ただ、順位付けにつながっているとして公表方法の見直しを求める声があった。夏休み前に結果返却を希望する学校現場の声も踏まえ、今回は全体結果と要点を先に公表し、7月末に詳細な分析結果を、8月以降に都道府県別の結果を公表する日程とした。
全国の平均正答率は、小6は国語67.0%(昨年度67.8%)、算数58.2%(同63.6%)。中3は国語54.6%(同58.4%)、数学48.8%(同53.0%)だった。
おおむね3年に1度調査する理科は、小6は57・3%(前回の2022年度は63・4%)。端末を使ってオンラインで出題・解答する初のCBT方式だった中3理科は、500を基準とするスコアで示し、今回は505だった。今後はこれが基準値とし、比較できるようになる。
学習指導要領の内容や領域別にみると、国語は、小6は「言語文化に関する事項」の正答率が高い一方、読解力などを含む「読むこと」が低かった。中3は「読むこと」が高く、「言葉の特徴や使い方」が低かった。
算数・数学は、小6も中3も「データの活用」が最も高かった。
小6理科は「エネルギー」が低い一方、地球や宇宙に関する領域が高かった。
CBTの中3理科は、出題数は同じだが生徒ごとに問題の組み合わせが違う形式。全員に共通する問題の中では、生物に関する問題は平均正答率が29.8%、電気回路に関する問題は51.8%など領域でバラツキがあった。
文科省は、結果から子どもの学びの実態を分析し、教育の質の向上につなげる考え。
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