オートロックの限界「共連れ」防ぐためには 神戸女性刺殺事件の衝撃

オートロックの限界「共連れ」防ぐためには 神戸女性刺殺事件の衝撃

 神戸市中央区のマンションで住人の女性(24)が殺害された事件では、容疑者が女性の後をつけ、オートロックをすり抜ける「共連れ」の手口で侵入したとみられている。

 オートロックはセキュリティーを重視する物件の売りだったが、その限界もあらわになり、不動産業界には危機感も広がる。

 事件以降、女性の自衛ばかりが対策として語られがちだが、ハード面で不審者の侵入を防ぐ手立てはないのだろうか。

 事件は8月20日午後7時20分ごろに起きた。

 防犯カメラには女性が帰宅してエントランスのオートロックを開けた直後、後をつけて侵入する谷本将志容疑者(35)に特徴が似た男が映っていた。

写真・図版
女性が刺された現場のマンション=2025年8月20日午後10時7分、神戸市中央区、根本快撮影

 女性はナイフで上半身を数回刺されて死亡した。兵庫県警は女性はエレベーター内で襲われたとみている。

 谷本容疑者は2日後に逮捕された。裁判記録によると、過去にもオートロックを解錠した別の女性の後に続いてマンションに侵入し、つきまとったとして、2度有罪となっていた。

東京の殺人事件でも2日前に「共連れ」か

 9月1日に東京都世田谷区で韓国籍の女性が殺害された事件でも、容疑者の交際相手の男が事件の2日前、他の住人が鍵を開けた後に続く「共連れ」の手口で女性が住むマンションに侵入していた疑いがあることがわかっている。

 大阪府内のマンションで6月、20代の女性に性的暴行を加えたなどとして不同意性交致傷罪で起訴された男3人も、「共連れ」の手口で建物内に侵入していたとされる。

 「神戸の事件は衝撃的でした」。全国に支店がある不動産仲介会社の営業職として働く男性は話す。

不動産業界の関係者に取材を重ねると、神戸の事件に大きな衝撃を受けていることがわかりました。「共連れ」を防ぐための新たな設備を構想している企業もありました。記事の後半で紹介します。

 同社ホームページの物件紹介…

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