「あまりに無責任」な北大の謝罪 遺骨盗掘、研究…「死者への冒瀆」

 会議室に、怒りのこもった静かな声が響いた。

 「なんで北海道アイヌ協会だけに謝罪するのか。我々以上に、熱心に取り組んできた人たちがいる」

 8月3日。アイヌ民族の遺骨研究をめぐり、北海道大学が道アイヌ協会の会合に出席し、初めて直接謝罪をした。

 「謝罪はスタートラインに過ぎない」。一人のアイヌ民族の言葉です。連載シリーズ「アイヌモシリをたどって」の第7弾では、課題が山積する遺骨返還問題のこれからを考えます(全5回)。

 北大は1930年代から道内各地でアイヌ民族の墓から遺骨を持ち去り、保管し、研究してきた。その保管数は一時期1千体を超えていた。

 会合で、宝金清博総長は「真摯(しんし)に反省し、心を痛めたアイヌの人々に心からおわび申し上げます」と述べた。

 だが、アイヌ協会理事の一人、山丸和幸(78)は食い下がった。

写真・図版
山丸和幸さん=2026年9月14日午後2時55分、北海道白老町、波多野愛美撮影

 「(遺骨問題で)活動してきている人たちは、北海道アイヌ協会と距離をとられている人が多い。機会をつくって、こうしたアイヌへの謝罪の場を設けてほしい」

 ここまで述べたところで、身内である協会側から「ほかの団体に関しては協会は関与すべきではないので、発言は控えてほしい」と制止された。

 翌日。道アイヌ協会が、小川哲也理事長の名義で声明文を出した。

 「勇気をもって、声明を出す…

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