今年のグラミー賞 主要部門にみる「多様性」のメッセージとは
昨年発表した作品「カウボーイ・カーター」で、最優秀カントリー・アルバム賞の受賞スピーチをするビヨンセ(右)。テイラー・スウィフト(左端)からトロフィーを授与された=2025年2月2日(現地時間)、米国カリフォルニア州ロサ [...] The post 今年のグラミー賞 主要部門にみる「多様性」のメッセージとは appeared first on Japan Today.
![今年のグラミー賞 主要部門にみる「多様性」のメッセージとは](https://imgopt.asahi.com/ogp/AS20250212002288_comm.jpg)
米国の音楽界の祭典、グラミー賞。受賞者の人種の偏りなどが批判されてきたが、今年の主要部門は、多様性を強く印象づける結果となった。「最優秀アルバム賞」は、黒人であるビヨンセが、白人のものとみなされがちなカントリー音楽を大胆に取り入れた作品に。「最優秀楽曲賞」「最優秀レコード賞」には、黒人ラッパーのケンドリック・ラマーによる、他のラッパーとのケンカから生まれた楽曲が選ばれた。ここから見える、グラミー賞の現在地とは――。
- (ポップスみおつくし)大物ラッパーの喧嘩 慶応大学教授・大和田俊之
- (ポップスみおつくし)ビヨンセのカントリー 慶応大学教授・大和田俊之
ビヨンセは米国を代表するポップスター。過去4度も最優秀アルバム賞にノミネートされたが、受賞を逃してきた。2日(日本時間3日)にロサンゼルスで開かれた授賞式で名前が呼ばれると、他のアーティストも涙を流して祝った。
米国のポピュラー音楽に詳しい大和田俊之・慶応大学教授は「グラミーにおける事実上の最高賞」。受賞作「カウボーイ・カーター」が、黒人とカントリー音楽の関係に光を当てるというコンセプトがしっかりとしていた点が評価されたとみる。
「近年の研究で、カントリー音楽のルーツの一つに黒人音楽があるということが分かってきた」と大和田教授。収録曲で、アフリカ系のルーツを持つ女性音楽家が、カントリー音楽でよく使われる「バンジョー」を演奏している点が象徴的だと感じたという。バンジョーはアフリカに起源がある楽器だからだ。
同作はヒットし、米ビルボー…
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