第4回サンルームで突きつけたGHQ案 日本「戦争放棄は前文で」と抵抗
Aストーリーズ 憲法前文を書いた男 ハッシー(4)
戦後に同盟を組んだ日米は、共通の利益を見いだし、意見の違いを表に出さないよう努めてきた。だが、米国第一を掲げる大統領の登場で厳しくなっている。
水面下で思惑がせめぎ合う日米関係の原点が、いまの憲法がつくられた過程にある。
敗戦後の日本を占領した米国主導のGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は、日本政府に独自の新憲法案を示した。最高司令官マッカーサーは、昭和天皇を守ることを説きながら、戦争放棄を新憲法の柱に据えようとした。戸惑う日本側は、どう対応したのか。
Aストーリーズ「憲法前文を書いた男 ハッシー」
日本国憲法の制定に深く関わった、ハッシーという米国人がいた。前文の原案を書き、平和への理念を託した。残された膨大な資料から足跡をたどり、公布80年のいま、彼が描いた平和のかたちから日本の針路を見つめ直す。
吉田茂外相の顔に衝撃
1946年2月13日午前10時、東京・麻布市兵衛町の外相公邸。GHQ民政局の局長ホイットニー、ケーディスとハッシー、ラウエルがひそかに訪れた。
GHQとの連絡役だった白洲次郎の案内で、サンルームに通された。幣原喜重郎内閣の外相・吉田茂と、憲法担当相・松本烝治がいた。

ホイットニーは太陽を背にして座り、ゆっくりと語った。
「先日、あなた方が提出した憲法改正草案は、自由と民主主義の文書として、最高司令官には全く受け入れがたい。最高司令官は、日本国民が、過去の不正義や専制支配から自らを守るために、自由で開明的な憲法を切に求めていることを十分に認識している」
そして、こう告げた。
「最高司令官が考える原則を具体化したものとして、この文書をあなた方に示すよう私に指示した」
ホイットニーは憲法のGHQ案を示した。
日本側が議論しやすいようにと、GHQ側は席を外す。吉田の顔に衝撃と懸念があらわだった。
記事末尾で、日本国憲法の制定過程を描いたドラマ本編(約12分)と当時のマッカーサーの執務室の3D映像がご覧いただけます
10時10分、ホイットニー…
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