沖縄、広島、長崎の元首長が考える平和 「核抑止が成り立つのは…」
那覇市で開かれた「人間の安全保障フォーラム」=2025年8月31日午後2時40分、那覇市、副島英樹撮影 米ソ冷戦期に初の核軍縮を実現し、冷戦終結にも導いたゴルバチョフ元ソ連大統領の遺訓に基づく第3回「人間の安全保障フォ [...] The post 沖縄、広島、長崎の元首長が考える平和 「核抑止が成り立つのは…」 appeared first on Japan Today.

米ソ冷戦期に初の核軍縮を実現し、冷戦終結にも導いたゴルバチョフ元ソ連大統領の遺訓に基づく第3回「人間の安全保障フォーラム」が8月31日、那覇市で開かれた。戦後80年の「沖縄・広島・長崎ピーストライアングル」と題し、悲惨な地上戦を体験した沖縄の地に被爆地の広島、長崎から市長経験者を迎え、平和や核廃絶、戦争回避の道筋などを話し合った。
- 吉永小百合さんに聞く被爆80年 もう一度原点に、一人一人が考えて
フォーラムには元広島市長の平岡敬さん(97)、前長崎市長の田上富久さん(68)、元沖縄県知事の稲嶺恵一さん(91)が登壇した。
冒頭、終戦を朝鮮半島で迎えた平岡さんは「命を尽くした国が我々を守ってくれなかった。国家とは何かを問い続けている」と語った。子どものころ、乗っていた船が米潜水艦に魚雷攻撃された稲嶺さんは「戦争の怖い体験はなかなか語れないものだ」と強調した。
戦後生まれの田上さんは、封印した記憶を語ってくれた被爆者に触れ、「二度と同じことをさせないとの思いが伝わってきた。そこが原点」と述べた。
今夏の参院選である候補者が「核武装が最も安上がり」と発言したことも話題に上った。
平岡さんは「核抑止力は間違っているということをきちっと知らなければならない。核の傘が幻想であることも。核抑止力が成り立つとすれば、それは核のボタンを握るリーダーが理性的で正常な感覚を持ち、機械が故障しないという前提があって初めて成り立つ。それはありえない。耳に心地よい話が蔓延(まんえん)するのを否定し、理性的にならなければ」と語った。
「交渉とはある意味、妥協。命とどちらが大切か」
田上さんは、被爆者がいなく…
The post 沖縄、広島、長崎の元首長が考える平和 「核抑止が成り立つのは…」 appeared first on Japan Today.