「憧れ」が「譲れない」に変わった瞬間 芳賀礼が描く、はるかなる夢
芳賀礼さん=芳賀さん提供 NMB48のレッツ・スタディー!番外編 芳賀礼のめざす場所(後編) 大阪・難波を拠点とするアイドルグループ「NMB48」がこの秋、結成15周年を迎える。メンバーの芳賀礼(はがれい)さん(19) [...] The post 「憧れ」が「譲れない」に変わった瞬間 芳賀礼が描く、はるかなる夢 appeared first on Japan Today.

NMB48のレッツ・スタディー!番外編 芳賀礼のめざす場所(後編)
大阪・難波を拠点とするアイドルグループ「NMB48」がこの秋、結成15周年を迎える。メンバーの芳賀礼(はがれい)さん(19)は2022年に9期生として加入し、翌23年から始まった9期生公演で「センター」に抜擢(ばってき)されるなど、若手のエース格として活躍の場を広げてきた。「これから」のNMB48に寄せる思いと、一人のアイドルとして「到達したい場所」について話を聞いた(前後編シリーズの後編)。
- 【前編】中途半端はかっこ悪い…王道アイドルをめざす芳賀礼の「ロックな魂」
◇
センターポジションの「魔力」 そこに立ってしまうと…
――芳賀さんは「センター」をめざす気持ちが強いと。
はが・れい 2006年、兵庫県生まれ。22年、NMB48に「9期生」として加入。愛称れいぽん。24年、シングル曲「これが愛なのか?」で歌唱メンバーに初めて選ばれた。特技はバレーボール。
そうですね、それはアイドルとしての活動の中で徐々に強くなっています。(9期生として)お披露目された際の立ち位置は5番手で、そこに不満も何もありませんでしたが、9期生公演の「世代交代前夜」公演でセンターをさせていただいてから、「センター」へのこだわりが強くなって我ながらびっくりしました。
それは「センターは誰にも渡したくない」という気持ちです。だから、チーム公演などでセンターから遠いポジションを割り当てられると「悔しい!」となったり。センターというポジションに立った瞬間に、それ以前の自分にはもう戻れなくなってしまうというか、そういう感覚があります。この気持ちはもう「沼」ですね。センターポジションのもつ魔力です。
センターにひとたび立ってしまうと、それは「はるかなる憧れの場所」から「絶対に守り抜きたい『譲れないプライド』」に変わってしまうんです。みんなそうじゃないかな。
――「不動のセンター」をめざすと。
めざすのは「不動のアイドル」です。王道アイドルとしての誇りをもち、パフォーマンスを磨き上げ、どんな逆境にも負けない芯の強さをもったアイドルになりたいと思います。そして、今のNMB48の魅力を身をもって広く発信できる存在になりたい。そうすれば「センター」は後からついてくるんじゃないかなと思っています。
──現在のNMB48や公演の魅力とは。
今のNMB48を体現しているのが(NMB48のオリジナル公演である)「天使のユートピア」公演だと思います(2024年5月スタート)。メンバーの魅力が伝わるセットリスト(曲目)と演出で、この公演を見ていただければ今のNMB48が伝わるんじゃないかな。同時にNMB48最初のオリジナル公演「ここにだって天使はいる」公演をモチーフにしている部分もあって、「今」だけでなく「歴史」を感じることもできるステージだと思います。
――「ユートピア」公演の一番好きな楽曲は。
芳賀 私が一番好きな楽曲は「僕らはまだ」というタイトルの曲です。NMB48元キャプテンの山本彩さんが私を含む現役メンバー4人からアイドル活動にかける思いなどを聞き取ってくださり、それが歌詞になっているという素敵な曲です。
その曲の歌い出しを私が担当しているのですが、その「僕らどこへ行こうか 目の前にはほら果てなく伸びるまっさらな道」という歌詞が、まさに当時の私の気持ちそのものです。当時は加入1年半ぐらいの時期でした。広い広い世界の真ん中にぽつんと立ち、途方に暮れるような気持ちになることもあるけど、自分の可能性を信じて一歩ずつ前に進もう……という決意をあざやかに思い出します。この歌割りだけは永遠に誰にも譲りたくないと思うくらい、好きな曲であり、好きな歌詞です、
――不安と希望が入り交じった気持ちだったのですね。
初めてシングル曲の歌唱メンバーに選抜されたばかりのタイミングで、西も東もわからなかったですし、大先輩たちと一緒に公演を作るのも初めてで、「自分がここにいていいのかな」と正直思っていました。普段は自信家の私ですが、普段の自信が9割か10割だとすると、その時は5割もないくらいでした。だからこそ「どこへ行こうか」であり、目の前にあったのは「果てなく伸びる真っさらな道」だったんです。
――その道の先にあるものは、今は見えてきましたか。
うっすらと、ですが。「センター」に強い憧れとこだわりがある私としては、先ほど話したように、いつかは「シングル曲のセンター」をつかみとりたいという夢はあります。でも、それは私個人の目標です。もっと先にある大きな夢を見すえて活動しなければ、と思っています。
その一つは、NMB48として今よりももっともっと大きなステージでライブをすること。そして、昔のNMB48ではなく、「今のNMB48」を知ってもらい、好きになってもらうこと。さらに、私たちが中心となって、アイドルブームをもう一度起こすことです。そこへとつながるはるかな道を、着実に歩んでいきたいです。
――「ユートピア」公演の話に戻ります。ほかにも見どころがあれば教えてください。
芳賀 本編セットリストの終盤にある「全部抱きしめろ!」という曲はぜひ見てほしいです。振り付けもダンスも大きく、運動量の多いにぎやかな曲です。それなりに激しい曲を何曲もこなし、みんな汗をかいて、体力的にもきついタイミング。この曲に残った体力をすべて投入する勢いで、歌い、踊ります。
メンバーの「がむしゃら、全力」の姿が一番伝わる曲じゃないかな。体力的には大変なはずなのですが、なぜか、わけのわからない楽しさがあって、いつもみんな素で笑っちゃうんですよね。作る笑顔じゃなくて、心から笑ってしまう。この泥臭さや体育会系な感じがNMB48の強みでもあると思います。
「天使のユートピア公演 2025 with BAND」として7月24日(大阪)と8月31日(東京)でコンサートが行われ、私も出演します。ぜひ未見の方にもお越しいただき、「ユートピア」公演の魅力に触れてもらえたらと思います。また、「ここにだって天使がいる」公演も7月25日(大阪)、8月31日(東京)で開催されます。一人でも多くの方に鑑賞いただけたらなと願っています。
NMB48、「11期生」を募集中 7~8月には東京・大阪でライブ
大阪・難波を拠点とするアイドルグループ「NMB48」は2010年から活動を開始し、今秋で結成15周年を迎える。6月22日まで、第11期生となる新メンバーを募集している。オーディションなどを経て合格者が決まる。応募要項など詳細は特設サイト(https://spn.nmb48.com/feature/nmb48_11thaudition)で。
また、NMB48はこの夏、大阪と東京でコンサートを予定している。「天使のユートピア公演2025 with BAND」=7月24日(大阪)、8月31日(東京)▽「ここにだって天使はいる公演 2025」=7月25日(大阪)、8月31日(東京)▽山本望叶さん卒業コンサート=7月26日(大阪)。詳細はNMB48公式サイト(http://www.nmb48.com/)で。
The post 「憧れ」が「譲れない」に変わった瞬間 芳賀礼が描く、はるかなる夢 appeared first on Japan Today.