奇想の山水画と見せかけて…橋の上の3人、なぜ笑う?―美の履歴書
曾我蕭白「虎渓三笑図」(部分)=千葉市美術館蔵 かすみたなびく月夜の深山幽谷。岩山は鉱物の結晶のように面が強調され、サインペンを思わせる均一な線で縁取られている。 岩肌に生えた植物までが綿密に描き分けられているのに対 [...] The post 奇想の山水画と見せかけて…橋の上の3人、なぜ笑う?―美の履歴書 appeared first on Japan Today.

かすみたなびく月夜の深山幽谷。岩山は鉱物の結晶のように面が強調され、サインペンを思わせる均一な線で縁取られている。
岩肌に生えた植物までが綿密に描き分けられているのに対して、ベローンと布を垂らしたような滝とモクモクの霧はシンプルで漫画的。一つの風景の中にさまざまな技術を詰め込んだ、奇想の画家・曾我蕭白(そがしょうはく)の面目躍如だ。
しかもこの絵、よく見るとただの山水画ではない。画面下の橋の上に小さな人物が3人いて、何やら楽しげに話している。
岩山に滝、橋を渡る3人の人物とくれば、知っている人なら「虎渓三笑」なる中国の故事だとピンときたはず。
名勝・廬山(ろざん)の寺に…
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