再び崩れゆくフランス ニューヨーク・タイムズコラム

ブレット・スティーブンス
米国のリベラル派は、自分たちが米国で実現したい社会のモデルとして、しばしばフランスに目を向けてきた。国民皆保険、低料金の保育、学費を抑えた大学、手厚い労働者保護、不可侵ともいえる社会保障、高い税率、グリーンエネルギーへの大規模投資、多文化社会における世俗主義の共和国、抑制された国防予算、経済成長は緩やかだが、人生を楽しむ喜びに満ちている。
長い間、そのモデルは現実味があるように思われていた。だが、もはや、そうではない。
最近フランスで起きている出来事は何か。悪化する学校教育に抗議する学生デモが、悪化する経済状況に対する大規模なデモへと発展し、さらに国家そのものに対する暴力や暴動へと変わった。その規模はここ何年も見られなかったほどだ。しかも、これらは大統領選を控える中で起きている。選挙では、ジャンリュック・メランション氏率いる極左勢力と、マリーヌ・ルペン氏率いる極右勢力が対決することになるかもしれない。これは国が崩壊しかけているかのような光景だ。
■崩れるフランスの「約束」…
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