温度変化の激しい家は血圧が上がりやすい 700人を5年間追跡調査
居間が暖かくなったり寒くなったりして、一日の室温の変化が激しい。そんな家に5年間住み続けると、室温が比較的安定している家で暮らす人より、血圧が上がりやすくなる。そんな研究成果を、東京科学大学などの研究チームがまとめ、専門誌に発表した。
住環境が人の健康にどのような影響を及ぼすのか。研究チームはこれまでに、寒い家に暮らしている人は、冬場の血圧が上がりやすいことなどを明らかにしてきた。今回は、長年同じ環境で暮らし続けたときの影響を調べた。
483軒に暮らす700人を調査
分析したのは、2015~19年度に登録した戸建て住宅483軒で暮らす700人分(平均年齢56.5歳)のデータ。最初の年の冬に2週間、居間の室温を10分おきに測った。平均や最低の室温のほか、室温がどれくらい変化したかの合計(累積室温変動)や、1日のうちに室温が3度以上、5度以上変化した回数などを調べた。さらに、住人の血圧を5年間記録し、室温の変化との関係を分析した。
その結果、一日の室温の変化が大きい家で暮らす人ほど、血圧が上がりやすいことがわかった。累積室温変動(平均35.5度)が10度増えるごとに、収縮期血圧は0.42mmHg上昇。また、室温が5度以上変化する回数が、1日1回増えるごとに、収縮期血圧が0.49mmHg上がった。
一日の室温の変化が大きい家に暮らす人は、変化が小さい家に暮らす人に比べ、5年間で1.5mmHgほど血圧が高くなる計算になるという。
平均や最低の室温は、5年間の血圧上昇との関連がみられなかった。
まずは家の室温を測ってみて
調査では、同じ地域の住宅でも、一日の室温が10度未満から20度を超えるまで変化する家がある一方、一日を通して室温が15~20度前後で安定する家もあったという。

研究をまとめた東京科学大学の海塩渉助教(建築環境工学)は「室温の変動が大きいと、血管の収縮と拡張が頻繁に繰り返され、血管にダメージが蓄積する一因になるのではないか」と話す。「住環境の長期的な影響についての研究はまだ少ないが、10年、15年たつと、住宅性能や暮らし方によって血圧の差が拡大していく可能性もある」
家の中で気をつけたい「三つの温度差」
寒くなる冬場はただでさえ…
The post 温度変化の激しい家は血圧が上がりやすい 700人を5年間追跡調査 appeared first on Japan Today.


