フードバンクへの寄付、手軽にスーパーで 山梨で全国初の取り組み

フードバンク山梨で賞味期限チェックと仕分け作業をするボランティア。背後の在庫棚には空きが目立つ=2025年4月30日、山梨県南アルプス市  生活困窮家庭などに食料支援をする認定NPO法人「フードバンク山梨」(山梨県南アル [...] The post フードバンクへの寄付、手軽にスーパーで 山梨で全国初の取り組み appeared first on Japan Today.

フードバンクへの寄付、手軽にスーパーで 山梨で全国初の取り組み
写真・図版
フードバンク山梨で賞味期限チェックと仕分け作業をするボランティア。背後の在庫棚には空きが目立つ=2025年4月30日、山梨県南アルプス市

 生活困窮家庭などに食料支援をする認定NPO法人「フードバンク山梨」(山梨県南アルプス市、米山けい子理事長)は、消費者が買った食品セットをフードバンクに直接寄付できる取り組みを1日に始めた。全国初だといい、試験的に実施する。物価高で減る食料品寄付のてこ入れ策になればと期待する。

 スーパーなどの協力企業が、パスタやレトルトカレー、カップ麺などの入った寄付専用の食品セット(フードバンクセット)を設定。消費者が店頭や生協の宅配ルートでセットの購入を申し込むと、同内容の食品がフードバンク山梨に寄付される仕組みだ。

 協力企業は、ユーコープ(横浜市)とパルシステム山梨長野(甲府市)、スーパーのいちやまマート(甲府市の塩部店のみ)とアマノ(甲斐市のアマノパークス敷島店のみ)。実施期間は各社で異なるが、税込み1千円程度で各社が独自のセットを設定する。

 セットの価格は「特売価格を下回る」(いちやまマート)、「仕入れ価格と同じ」(パルシステム山梨長野)など割安に設定される。さらにセットの売り上げの5%が各社からフードバンク山梨に寄付される。

 フードバンク山梨によると、コメを含む物価高騰で、支援を求める家庭が増える一方、食料品の寄付は減っている。フードバンク山梨の受け入れ量は2023年度の295トンから、24年度は224トンへと4分の1ほど減った。「現在の在庫では、支援継続が危機的な状況」(米山理事長)という。

 そこで、学校給食がなくなって支援の必要性が増す夏休みに向け、1日~6月30日を寄付集めの強化期間にする。フードバンクセットは、強化期間の取り組みの一つだ。

 米山理事長は「寄付される食品が少なければ、生活困窮世帯を支援したくてもできない。日常の買い物ついでに、フードバンクセットを購入してほしい」と呼びかける。

 フードバンク山梨では、強化期間に合わせ、常温保存が可能で未開封の食品の寄付の呼びかけも強める。問い合わせは(055・298・4844)へ。

The post フードバンクへの寄付、手軽にスーパーで 山梨で全国初の取り組み appeared first on Japan Today.