ウクライナ侵攻と重なる記憶 アウシュビッツに「心とらわれたまま」
ボグダン・バルトニコフスキさん=2024年12月5日、ワルシャワ近郊、寺西和男撮影 【連載】証言 アウシュビッツ解放80年(4) 反ユダヤ主義が高まる中、アウシュビッツ強制収容所の生存者たちは、差別と憎しみの再来に心を痛 [...] The post ウクライナ侵攻と重なる記憶 アウシュビッツに「心とらわれたまま」 appeared first on Japan Today.
【連載】証言 アウシュビッツ解放80年(4)
反ユダヤ主義が高まる中、アウシュビッツ強制収容所の生存者たちは、差別と憎しみの再来に心を痛めています。一方で、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの大規模攻撃に対する批判も認識し、複雑な思いで見つめています。
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「あの時と同じだ」。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の直後、隣国ポーランドに逃げてくる人々の様子を報じるテレビ映像に、人形を抱えたウクライナの少女の姿が映し出された。首都ワルシャワで暮らすポーランド人のボグダン・バルトニコフスキさん(93)の目には、その姿が、アウシュビッツ強制収容所に連行された80年前に見た光景と重なった。
1944年8月、12歳だったバルトニコフスキさんは、ワルシャワの自宅からナチスの兵士に母親とともに連れ出された。その5年前に侵攻してきたナチスの支配に対し、祖国を守ろうと市民らが立ち上がった「ワルシャワ蜂起」のさなかだ。蜂起は鎮圧され、約20万人が犠牲となったとされる。
アウシュビッツに向かう列車に乗せられる前、胸に人形をギュッと抱いて同じ列車に乗る少女が目に入った。その姿とウクライナの少女が重なったのだ。「80年たっても罪のない市民が殺され、戦争から逃げなければならない。何も変わっていない」とバルトニコフスキさんは嘆いた。
アウシュビッツで犠牲になっ…
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