だれが裁く? 逃げ場のない恐怖 「人狩り」兵器に追跡されて

論説委員コラム「序破急」
雪にはまったタイヤが空回りする音とでも形容すればよいか。甲高く、耳にこびりつく不気味な音である。
小型ドローンによる攻撃を再現した仮想現実(VR)を体験した。ドローンが頭上に現れ、向きを変えながら執拗(しつよう)に追いかけてくる。恐怖で身がすくむ。
動画は、ウクライナ南部でロシア軍の攻撃を受け、片足の一部を失った衣料品店主の女性の体験に基づく。見せてくれたのは、ウクライナの人権団体「トゥルース・ハウンズ」のオクサナ・ポカルチュクさん。シンポジウムで来日した。
ドローンは戦争の姿を一変させた。安価で遠隔操作ができる。操作者は機体のカメラを通じて標的を見定め、爆薬を積んだ小型機を突進させる。
民間人を守るはずの精密さが、民間人を狙うために悪用される。歩行者や自転車に乗った老人、救助に駆けつけた人までが標的に。住民たちは「ヒューマンサファリ(人間狩り)」と呼ぶそうだ。
国連によると、昨年、ウクラ…
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