日本どうする、トランプ氏のアラスカLNG計画 「不安要素」は何?
日米関税交渉の合意に伴って、トランプ政権が日本の参画を期待するアラスカ州での液化天然ガス(LNG)開発事業。半世紀も前からくすぶっていた構想が動き出す好機だとして地元は熱を帯びる。ただ、そこにはいくつもの「不安要素」も [...] The post 日本どうする、トランプ氏のアラスカLNG計画 「不安要素」は何? appeared first on Japan Today.

日米関税交渉の合意に伴って、トランプ政権が日本の参画を期待するアラスカ州での液化天然ガス(LNG)開発事業。半世紀も前からくすぶっていた構想が動き出す好機だとして地元は熱を帯びる。ただ、そこにはいくつもの「不安要素」も横たわる。
6月上旬、アラスカ州南部のニキスキは、初夏でも冷たい風が吹いていた。海沿いには、周辺地域で採取したガスを船に積み込むための埠頭(ふとう)が延びる。針葉樹林が広がり、周辺には工場以外の建物はほとんどない殺風景さだ。ここが、州北端にまだ眠る膨大なガスを、1300キロのパイプラインで運ぶ計画の最終地点になる。
州を縦断する新事業「アラスカLNG」は、日本の年間の国内使用量の3割ほどにあたる約2千万トンのLNGを、2030年代にアジア向けに輸出する大規模なものだ。2月の日米首脳会談後にトランプ大統領が日本との共同事業を検討していると明らかにし、韓国や台湾などにも参画を呼びかけた。対日貿易赤字を削減したい米国との関税交渉の焦点の一つにもなり、7月22日にまとまった合意内容では日本が新たにLNGの購入契約を検討することなどが含まれた。
雇用、税収 沸く地元
地元の期待は大きい。
埠頭近くでコーヒー店を営むエープリル・ウェーダーさん(51)は「地元にとってはとても価値がある」と歓迎する。夫はLNGの関連企業に勤務。雇用が生まれて車通りが増えれば、店にも客が来る。
アラスカ州によると、主な産業には石油・ガス、鉱物、漁業、観光などがあるが、州財源の2~3割を占めるのが石油・ガスによる税収や関連収入だ。
政権の「本気度」の裏にあるのは
ニキスキがあるケナイ半島郡の行政トップ、ピーター・ミチケさんは「発展途上のアラスカにとって、石油やガスは経済の大きな柱だ。雇用創出だけでなく、税収が増えて学校や病院の整備もできる」と期待する。
トランプ氏が「必ずやりとげ…
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